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「このタイトルは???」
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「実はだな、こんなニュースが出たのだよ」
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「? ……『ゲイツ財団、バークシャー株を6000万株売却へ-新たな放出計画公表』……ゲイツ財団?」
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「世界一の金持ちにしてマイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツとその奥さんが創設した、世界最大規模の慈善団体だ」
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「へー。……え? なんでそこがバークシャーの株を持ってるんです? バークシャーって、バフェットさんの会社ですよね?」
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「数年前、バフェット氏は自身が保有するほぼ全てのバークシャー株を、ゲイツ財団に寄付したのですよ」
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「その寄付額は、時価総額にしてなんと3500億円。当時は、歴史上最大の寄付だと言われたもんだ」
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「わ、さすがバフェットさん、太っ腹ですね♪」
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「(ひそひそ)……太っ腹、の一言で済む額じゃないんだけどニャ~」
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「(ひそひそ)……ま、アリア嬢に数字の事を言っても無駄だろう」
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「?」
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「そ、それで、そのお話と今回のタイトルはどう繋がるのでしょうか?(汗)」
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「あーっとだな。バークシャーは配当を全く出さない。これは知ってるな?」
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「はい。バフェットさんが反対してるんですよね?」
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「そうだ。配当を出すと、株主が税金を払わねばならんからな。ただそのお陰で、バークシャー株ってのは、持ってるだけでは一文の得にもならん」
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「言い方に少々語弊が……。内部価値は増加しても、売却しない限り現金は手に出来ない、ということですね?」
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「うむ、そーとも言う」
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「で、それがどうしたんです?」
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「つまりゲイツ財団は、寄付してもらったバークシャー株で慈善活動するなら、その株を売らねばならん」
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「まあ、それはそうですよね」
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「しかし、だ。普通に考えて、善意で貰ったモノを売るってのは、ちょっと抵抗無いか?」
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「そ、それはあります。っていうか、物凄くあります!」
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「だろ? だもんで吾輩はこの寄付の話を聞いた時、『きっとバークシャー株は近々配当を出すつもりに違いない!』と予想したんだよ」
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「そっか。配当が出るなら、持ってるだけでお金が入ってきますもんね」
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「うむ。しかし、蓋を開けてみれば、ゲイツ財団は普通にバークシャー株を売っちまったって訳だ」
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「……それって、かにさんの予想が外れて残念~、っていう他に、何かあるんです?」
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「あーっとだな。もしバークシャーが配当を出して、それなりの高配当株になるのなら、ぜひ吾輩のポートフィリオに迎えたいと思っていたのだ」
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「あ、成程」
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「しかし今回の一件からすると、どうやらその機会は巡ってきそうにないのう」
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「まだ分からないじゃないですか。ひょっとしたら、急にバフェットさんが心変わりするかもしれませんよ?」
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「期待は薄いが、それを待つとするか」
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