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前のページ /  次のページ  2017/01/20

追加銘柄を発掘せよ 【製薬その2】

arrow TOP運用方針>追加銘柄を発掘せよ 【製薬その2】


シオン
「では、本日は先輩のポートフォリオに追加する銘柄に関して、【製薬】の調査結果の続きをお話しします」
かに
「確か、今日はファイザーとメルクだったな?」
シオン
「はい。まずは、先輩が製薬ビジネスに抱いている誤解を解いておこうと思います」
かに
「なぬ?」



☆    ☆    ☆    ☆    ☆



■製薬のビジネスとは?


シオン
「恐らく先輩の認識は『製薬ビジネス=新薬の開発と販売』だと推察しますが、如何でしょうか?」
かに
「その通りだ。ってか、違うのか?」
シオン
「いえ。多くの製薬会社の場合はご認識の通りです。先日お話ししたアブビーのビジネスも、100%新薬の開発と販売ですね」
かに
「シオンよ、何が言いたい? ……いや待て。アブビーの? ファイザーとメルクは違うってのか?」
シオン
「はい。次に示す、ファイザーとメルクの売上内訳をご覧ください」


ファイザー売上内訳
メルク売上内訳


かに
「……ほほう。結構色んな事業から売上を上げてるんだな」
シオン
「はい。ファイザーの場合、いわゆる新薬の販売は医薬品部門と抗がん剤部門です。両方合わせて30%半ばといったところですね」
かに
「ふむ。意外と新薬に依存していない、バランスの良い売上比率だな」
セバスチャン
「逆に言えば、それだけ売上が伸びるような新薬を開発できていない、ってことじゃないかニャ?」
かに
「……そうか、そういう捉え方も出来るのか」
シオン
「そうですね。医薬品事業の売上割合が大きくなるのが、ファイザーとしての理想だと思います」
かに
「ただまあ、新薬に頼り切りでは無いという事業ポートフォリオには好感が持てる。で、メルクは?」
シオン
「メルクは切り分けが難しいですが、処方薬、ワクチン、動物向け医薬品部門を除いた、72%が一つの目安だと思います」
かに
「ファイザーより高い、と。ふむふむ」
アリア
「メルル。ファイザーの中にある、エスタブリッシュって?」
メルル
「日本国内におけるジェネリック(後発)医薬品と思って頂ければ問題ありませんわ」
シオン
「なおエスタブリッシュ部門には、バイオシミラー(バイオ医薬品の後発医薬品)も含まれています」
かに
「ほほう。自社に後発医薬品部門を持つことで、新薬開発とそれに付きまとう特許切れというリスクを軽減しようって狙いか」
シオン
「ファイザーの狙いはそこにあったのでしょう。事実、ファイザーのエスタブリッシュ部門は、後発医薬品における世界シェアでトップです」
かに
「ふむふむ」
シオン
「しかし、現状はこのエスタブリッシュ部門が売上面で足を引っ張ってしまっています」
かに
「なぬ?」
シオン
「エスタブリッシュ部門の売上は、2013年から2015年にかけて、$27,619⇒$25,149⇒$21,587(millon dollars)と、約22%減少しているんですよ」
セバスチャン
「一番デカい部門でその落ち込みは痛手だニャ~」
かに
「……意外だな。後発医薬品ってのは、割と安定したビジネスかと思っていたのだが」
シオン
「それには理由がありまして……。現在、世界的に医療費を抑える動きが広まっていますが、その対策として効果的なのが、後発医薬品です」
かに
「その理屈は分かる。同じ効能なら、高いオリジナルより安い後発医薬品って寸法だろ?」
シオン
「はい。しかしそれ故に、今、後発医薬品は各製薬会社でシェアの奪い合いの様相を呈しているんです」
アリア
「何人くらいで競争してるんですか?」
シオン
「大手だけでも20社以上です。そのため、ファイザーでもシェアの6%程度しか握れていません」
セバスチャン
「トップで6%かニャ?」
かに
「まさにレッドオーシャン(競争が超厳しい市場)だな。しかもファイザーは年々売上と、ついでにシェアも落としてる、と」
セバスチャン
「新薬以外のビジネスにも、色々とリスクはあるってことだニャ」
シオン
「そうですね。実のところ、ファイザーの3部門の内、最も売上が落ちているのがエスタブリッシュ部門で、医薬品部門は微減、ワクチンその他部門は堅調と、明暗がはっきり分かれています」
アリア
「ワクチンって、予防接種に使うワクチン?」
メルル
「その通りですわ」
かに
「ふむ……。あくまで個人的なイメージだが、ワクチンは一度作っちまえば後は使いまわし出来るって感じだが、合ってるか?」
シオン
「そうですね。そのため、ワクチンは利益率が高いビジネスです。さらに先進国では複数の予防接種を義務付けられていますから、需要が消えることはありません」
かに
「だよなぁ」
シオン
「ちなみに、ファイザーのワクチン部門が堅調なのは、Prevnarという肺炎球菌感染症予防ワクチンの売上が伸びているためです。これだけで同部門の売上の半分を占めていますね」
かに
「ほほう。ちなみに、ワクチン専業って企業は無いのかな?」
シオン
「残念ながら。おそらく全体のパイが小さいため、どれだけ利益率が高く安定していても、主力ビジネスにはなり得ないということでしょう」
メルル
「ワクチンに関してはグラクソ・スミスクラインが世界シェア30%弱でトップとなっておりますが、同社のワクチン事業は売上全体の15%となっていますわ」
かに
「トップシェアでも売上の15%か。ホントに主力になり得ない、縁の下の力持ち的ビジネスって感じだのう」
シオン
「ちなみにメルクはシェア3位、ファイザーはシェア4位です。ここにシェア2位のサノフィとグラクソを合わせ、この4社でワクチンの世界シェアの8割を占める寡占状態となっています」
かに
「そこは後発医薬品とは真逆だな。4社で寡占となっていれば、ワクチン事業は今後も安泰だろう」



☆    ☆    ☆    ☆    ☆



■製薬ビジネスのキャッシュフロー


シオン
「どうでしょう? 製薬と一言で言っても、その中には様々なビジネスがあるということがお分かり頂けたでしょうか?」
かに
「うむ。新薬の他、エスタブリッシュやワクチンといったビジネスもあり、各社はそれらにリスク分散を図ってるって訳だな。特にファイザーはバランス良く分散していることが分かったわい」
シオン
「そうですね。勿論、大きな利益を上げるには、ブロックバスターに代表される新薬開発が不可欠ではありますが」
かに
「その開発が実を結ぶまでの資金を、その他のビジネスで稼いでるってのが、大手製薬のビジネススタイルってことだな」
シオン
「では最後に、各社のキャッシュフローの推移を見て頂きます」
かに
「お、それは重要だな。何せ、フリーキャッシュフローは配当が安定的に出せるかどうかを如実に表すからな」


ファイザーPF遷移
メルクPF遷移
アブビーPF遷移



アリア
「これって、本来どうなってれば一番いいんですか?」
シオン
「右肩上がりになっているのが理想ですね」
アリア
「そうなんですか。……なんか、ファイザーは右肩下がりですけど?」
かに
「うむ。完全に撤退戦という様相だが、原因はエスタブリッシュ部門の売上減なのだな?」
シオン
「はい」
セバスチャン
「メルクのグラフは、なんかゴツゴツしてるニャ」
シオン
「メルクは2014年にコンシューマーケア(一般用医薬品)部門を売却したので、その影響だと思われます」
かに
「全体的には横這いって感じだな。メルクだけ配当利回りが3%そこそこに留まっているのはそのせいか」
メルル
「なお、メルクの主力となる医薬品の特許は、大半が2020年以降まで続きます。株価と配当利回りは、それを反映している可能性もあるかと思いますわ」
かに
「成程。ブロックバスター級とはいかなくても、コツコツ新薬を増やしてるって訳だな」
アリア
「アブビーの、このボコンと凹んでるのは?」
シオン
「アブビーは2014年、アイルランドのシャイアーとの合併を破棄しています。その際に支払った違約金16億ドルが影響しているようですね」
かに
「合併破棄? 何でってまた、そんなムダ金を?」
シオン
「合併の目的は、税金の安いアイルランドへの本社移転、つまり節税にありました。しかし、合併交渉の間に米政府が、本社移転の規制を強化したのです」
かに
「あー、それで合併を破棄せざるを得なかった、と」
シオン
「はい。もっとも、トランプ次期大統領はこうした節税を目的とした海外への本社移転を、過去に遡ってペナルティを加えようとしていますので……」
かに
「遅かれ早かれ、払うべきペナルティだったってことか。それを除けば、アブビーは堅調に右肩上がりだな」
セバスチャン
「でも、それもこれも超ブロックバスターのヒュミラのお陰なんだニャ?」
シオン
「その通りです」
かに
「しかし、三社ともフリーCF(キャッシュフロー)の創出能力が高いな。営業CFの殆どがフリーCFに転じているではないか。製薬ビジネスってのは、そんなに金を使わないもんなのか?」
シオン
「それには少々、カラクリがあります。実は、製薬ビジネスでは莫大な研究開発費が毎年生じています」
かに
「うむ、吾輩もそう思ってた。だが、それにしてはフリーCFが多くないか?」
シオン
「実はCF計算上、研究開発費は営業CFに含まれるんです。ですので、フリーCFの内、何割かはその分を差し引いて考える必要があります」
かに
「あー、成程。では、見かけよりフリーCFの創出に優れている訳では無いということだな」
アリア
「それで、どうします? 製薬に投資します?」
かに
「……材料は出揃ったと思う。ただ、もうちょい考えさせてくれ」
アリア
「はーい。じゃあ、また明日ですね」
かに
「……うーむ。ビジネスは……後発医薬品よりはワクチン……しかしフリーキャッシュフローが……(ぶつぶつぶつ)」




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